介護士会 第2回 ~福祉×音楽~ 【ライブレポ No.259】

2018年10月26日(金)
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この日は堤吉輝企画の『介護士会 第2回 ~福祉×音楽~』でした。

介護現場で働くアーティストばかりを集めたブッキング。

会場は前回同様、兵庫の高架伍拾七(CoCa57)

・一般の方にも介護や医療の事についてもっと知ってもらいたい
・同業者同士でディスカッションしながら、互いに向上できる場でありたい。
・介護の素晴らしさ、音楽の素晴らしさを両方感じてもらいたい

といった事を趣旨とした、ありそうでなかった素晴らしいイベントです☆


まずは堤吉輝が来て下さった皆さんに挨拶。
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イベントの趣旨を説明すると共に「オー・シャンゼリゼ」を1曲歌って会場の空気を温めます。



■モリナガマサカズ■
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まず自己紹介がてら、営業の仕事を二社で経験し、平成16年の11月に介護職へ転職してからは現在に至るまでの約14年間は同じ法人で仕事をしている事(特養勤務を経て、現在はデイサービスで勤務)を話しました。

そして、1曲目 「まだまだこれから」

若い人だろうが、高齢者だろうが、「人生まだまだこれから」という気持ちを持ってほしいと思っているので、モリナガ的応援歌を1曲目に持ってきました。

ボイスパーカションとギターのブラッシングでリズムトラックをルーパーに録音しながらそれに合わせた弾き語り。

途中までは良かったけど、2番のBメロでコード進行ぶっ飛んだり、ラストでボーカルやギターのハイコードを録音する時もミスったので、不況和音が繰り返し再生されてしまうというなかなか大きな事故りっぷり・・・

失敗について説明しようかとも思いましたが、話が長くなってしまいそうだったし、言い訳がましく聞こえたら嫌なのでその事には一切触れず、そのままMCへ入りました。

今回出演者が全員が男だったので堤くんの提案で「男性職員だからこそ思う事」を共通テーマとして話そうという事になっていました。

どこの施設でもそうだと思いますが、この仕事はどちらかと言えば女性スタッフの方が多いので部署によってほぼ女性になってしまい、もしかしたら肩身の狭い思いをしてる男性職員もおられるかもしれません。

ただ、利用者さんに対して全くおんなじ事をして差し上げたとしても、
「いやぁ~ 男の人にそんな事さしてわるいねぇ 罰が当たるわ」
と男性の方が大袈裟にありがたがられる事があります。

また、介護は力仕事の側面も多いので、身体の大きな方に対する介助など、男性だからこそ重宝される場面もあるでしょう。

反面、細やかな気くばりとかは、その着眼点において女性の方がやはり長けているなぁと感じる場面が多い気がしています(あくまでも個人的主観ですが・・・)

概ねそのような事を話しました。

うまくコミュニケーションを取りながら、お互いが協力し合える雰囲気が職場で作れればいいサービスが提供できるんじゃないかと思いますね。

2曲目  「変わりゆく家族の情景」

この曲ではルーパーは使わず、完全弾き語りで演奏。

前回の『介護士会 第1回』でも演奏した曲ですが、結構評判が良かったので今回もやってみました。
歌詞の中でもともとの僕の家族(両親と僕と弟)、弟が結婚してできた家族、僕自身が結婚してできたもうひとつの家族(義理の両親や甥っ子、姪っ子)が出てきます。【歌詞はこちら】

デイサービスで仕事をしているといろんなご家族と接する事がありますが、家族って大事やなぁってつくづく思います。

曲あとのMCは特に何を話すかは決めてなかったのですが、2025年問題にも触れ、業界全体が今よりも更に深刻な人手不足に悩ませれるんじゃないかと思う不安などを話し、こういったイベントを通じて介護の仕事のやりがいや魅力について自分達も微力ながら発信してきたいという事を伝えました。


3曲目 「STAND BY ME」

ラスト曲をどうするかは直前まで迷ってたのですが、前回は全曲オリジナルだったので、今回は誰でも知ってるカバー曲を持ってきました。

1曲目にルーパーで大失敗したので、絶対に失敗しない自身がある曲を選びました(笑)

ギターは弾かず、ベース、パーカッション、コーラス(2声)、リードボーカルを多重録音しながら歌っていく、一人五声アカペラ♪

楽しく歌えました^^


【SET LIST】
①まだまだこれから
②変わりゆく家族の情景
③STAND BY ME(BEN・E・KING)

①②詞/曲:モリナガマサカズ
①弾き語り with ルーパー
②弾き語り
③ルーパーを使った一人5声アカペラ


介護の話も音楽も、真剣に耳を傾けてくださり、
皆さんありがとうございました^^



■Yoichiの絵言葉■
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介護の仕事を初めて8年になるとの事。

冒頭でやりがいのある仕事だけど、人が亡くなる場面に何度も立ち会ったり、精神的にヘビーな事も多いと語っていました。

「特に夜勤帯は一人なので “早く朝が来てみんな来てくれ” と思う」と話し、オリジナル曲「夜明けがきたら」を演奏。
いろいろと思い悩む事はあるけど、夜明けは必ずくるので朝になったら空を見上げて歩いていこうと歌う彼らしい前向きな歌です。

共通テーマの「男性職員だからこそ思う事」では

「ん~・・・ 女性怖いっ!
と話し、場内に笑いが起こりました。

「ぶっちゃけて言うと僕ずっと同じ女性職員に8年間悩まされ続けてるんです。」
「だけどね。やっぱこの人すごいなぁと思う事が沢山あるんですよ。」
「そんなもんじゃないですか? 利用者さんも “うわぁ この人苦手やわ”と思ってても、同じようにいいところもあって100%嫌いにはなれなかったりするでしょ? それと同じやと思うんですよね。」
と話し、実に正直な気持ちを語っているなと思いました。

また、彼は介護業界全般に対して「いい情報ばかり流すのはやめた方が良い」とも主張していました。

どこの施設のホームページを見ても「うちはこんなアットホームな雰囲気でやってます」「働きやすい職場です!」みたいな事を全面に打ち出そうとするけどそんな部分のアピールだけで良いのか?
実際働くとなるとどんか過酷な状況が待ち受けているのかという部分についても、ありのまま伝える事が必要ではないのか?といった主張でした。

離職率の高さに悩んでる施設も多いと思いますし、そういう事を考えれば彼の主張は的を得ているかもしれません。

僕自身もどうせなら、介護の仕事の魅力的な部分と大変な部分を両方分かった上で、それなりの情熱と覚悟を持った人ばかりに入職してきてほしいと思っています。


「この企画の為に、新しい曲を書いてきました」と言って披露したのは「認知症」というタイトルの新曲でした☆

認知症の方と関わるにはどのように対応すべきか?
ついつい面倒くさくなってしまったり、イライラしてしまう事もあるけど少しでも笑顔でいてもらうためにこんな事に気をつけています。

といった内容の歌でした。

この歌を聴きながら、僕もこの企画の為に次回までに新曲書いてみようかなぁという気持ちになりました。

【SET LIST】
①キミがいたこと
②夜明けがきたら
③認知症
④ちっぽけなボクができること
⑤笑って生きてやれ

全曲 詞/曲:Yoichiの絵言葉





■堤吉輝■
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1曲目は「笑顔の魔法」

前回もこれをオープニング曲にしてたけど“1秒でも笑顔でいてもらうために”という事を常に考えながら仕事をしているという彼のモットーにもピッタリの曲です。

今回でまだ2回目ですが、自身が長年温めてきたこの企画への想いが強く、普段のライブではなかなか見れない程このイベントで彼は熱く語ります。

なかなか利用者の気持ちになってくれない職員、どのように向き合えばよいのか戸惑ってる職員に対しては「もしも自分の親だったらどのようにしてほしいと思うのか?」という事を考えながら仕事をしてもらっていると言ってました。

「少し前にこの仕事をやめようかと思った出来事があります」と話しだしたのには少々驚きました。
入職してから10年以上ずっとお世話してきた、ある利用者さんが亡くなったというのです。

彼が夜勤をしている時からかなり危ない状態であったらしく、仕事を終えて日中音楽の打ち合わせの為に人との待ち合わせ場所へ向かう途中、同僚からその方が息を引き取られたという連絡が入り、待ち合わせの相手に事情を説明してキャンセルし、職場へ向かったそうです。

そしてその方と対面した時、「こんなに辛い思いをしなければならないならもう無理だ・・・」とその時は思ったという話でした。

Yoichiくんも話していたように、おそらく10年以上施設で勤務していれば、最期を看取るという経験は初めてではなかったはずです。

なのにそこまでの気持ちになったという事は、彼なりに全力でその方に向き合ってきたんだろうなぁと思いました。

しかし、こういった経験はこの仕事をしている以上は付きまとう、“覚悟しておかなくてはならない事”の一つだと僕は思います。

かと言って人の死に対してあまりドライになってほしくもないですが、悼む気持ちが強すぎる事も少々危険な気がしています。

優しさがなければ務まらない仕事なのですが、優し過ぎても続かないのかもしれません。


2曲目 「愛燦々」
利用者さん世代にとってのスーパースター☆
美空ひばりさんの名曲を歌っていました。

共通テーマの「男性職員だからこそ思う事」では20歳で入職したての頃、1か月だけデイサービスに配属された時のエピソードを話していました。

男性職員は彼一人だったらしく、周りはかなり年上の女性職員ばかりだったので、たいそう可愛がられたそうです。

そりゃそうだろう。
そんなところへ突然淡路島からやってきた純朴な青年が配属されればアイドル級の扱いを受けたに違いないっ!


3曲目 「願い」

ラストは命の尊さをテーマにして書かれたオリジナル曲。
神様に対して「人の命の終わりはどうやって決めているのですか?人それぞれで長い人、そして短い人」
「何を思いこの命を奪いさろうとするのか?今の私には分からない」と問いかけ、最後には、「まだ美しいその花を枯らそうとしないでください。どうかお願いします」と締めくくっています。

僕もイチオシする堤吉輝の名曲です☆

こういうイベントにも、もってこいの曲ですね♪

【SET LIST】
①笑顔のまほう
②愛燦々(美空ひばり)
③願い

①③ 詞/曲:堤吉輝



3人のステージが終わり、質疑応答の時間
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事前にお配りしたアンケートに記載いただいた質問に対して、堤くんが司会進行しながら我々3人でお答えしてく方式です。

頂いた質問は以下の通りです。
・心身共にハードな仕事ですが、モチベーションの保ち方を教えて下さい
・小さい頃、ご両親の教育方針(子育て環境)はどのようなものでしたか?
・絵言葉は介護に生かされていますか?
・子供さん(育児)についても教えてほしい。
・あなたにとって介護職の理念とは?
・介護に対して悲壮感しか沸いてこないです。介護に対して明るい希望のもてるお話を聞きたいです。


皆さん真剣に書いてくださっていたので、我々も言葉を選びながら丁寧にお答えさせていただきました。
内容によってはお客さんも交えてなかなか熱いディスカッションにもなったし、他の二人の考えをいろいろ聞く事ができて刺激にもなりました。

最後は三人で「上を向いて歩こう」を楽しく演奏して無事終了♪
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当日足を運んで下さった皆さんありがとうございました^^

また次回もよろしくお願い致します。

モリナガマサカズのホームページ
https://morinaga-masakazu.jimdo.com/
※「ライブ情報」 随時更新中♪

モリナガマサカズのYOU TUBEチャンネル
https://www.youtube.com/user/morinaga73

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https://twitter.com/morinaga625



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